検査治具は、治具の中でも製品の検査に使用する治具の総称です。英語の「JIG」の当て字とされており、日本語では加工物を固定してガイドに沿いツールを操作するもの、このような意味があります。検査治具は、モノづくりの中で欠かせない存在になっているけれど、検査工程は製品ごとに異なるので検査治具も100種類の製品があれば100種類の治具が必要になります。制作することで検査の精度を高める効果があるので、大量生産を行う工場など製品ごとに用意しているのではないでしょうか。

検査を担当するのは工場の中でも検査員と呼ばれる人々、検査員の中には長い期間担当を続けているベテランもいるでしょうし、最近入社したばかりの新人パートもいるなど、1つの製品検査に要する時間も変わります。ベテランは慣れているので短時間で数カ所の確認ができる、しかも確認ポイントを把握しているので作業手順書の内容を見ながら確認作業ができるレベルです。ただ、ベテランの人でも人間なのでミスをしてしまうこともゼロとはいい切れません。見落としたものに不具合がありそれが流出してしまうとトラブルが起きることもある、全数検査をしているけれども流失事故は防ぎにくい部分です。

検査治具は作業員のレベルに関係なく誰が行っても同じ結果になる、このようなメリットがありますが、それと同時に目視などで見逃しやすい部分を検査治具で賄うことで見逃しのリスクを低減してくれるので、流出事故を予防することができるわけです。